24時間WEB予約
電話予約
アクセス
Instagram

インプラント症例

【インプラント症例】80代女性「ブリッジが維持できなくなった」高齢でインプラント治療を行った症例

本記事には、手術中の様子を写した写真(出血や切開箇所など)が含まれます。
苦手な方や体調の優れない方は閲覧をお控えいただくか、十分にご注意ください。

項目 内容
治療内容 インプラント治療
年齢 80代
性別 女性
期間 5ヶ月
費用(税込) 53万3500円(10年保証つき)
リスク・副作用 ・抗血栓薬(血液サラサラのお薬)を服用されているため主治医と対診しながらの治療となること

・骨粗鬆症の治療や服薬が始まるとインプラント治療が難しくなること

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

80代女性の患者さんです。「右下の奥歯を治療したい」という主訴でご来院されました。

右下のブリッジが機能しなくなり、当初は入れ歯もご検討されていました。しかし、現在の年齢とお身体の状態を考慮した上で、患者さんにご説明し、インプラント治療をご検討いただきました。

 

2. ご来院時の状態と診断

ご来院時は、右下のブリッジが機能しておらず、欠損部分の治療が必要な状態でした。
患者さんは抗血栓薬(血液サラサラのお薬)を服用されていたため、外科処置を伴うインプラント治療を実施するにあたり、事前の診断として医科の主治医との対診を行いました。
その結果を踏まえ、インプラント治療が可能であると判断いたしました。

また、患者さんは高齢であり、今後骨粗鬆症の治療が開始される可能性も考慮しました。骨粗鬆症の治療で使用される薬剤によっては、インプラント治療の実施時期や治療計画に影響を及ぼす場合があります。そのため、将来的な服薬状況の変化も見据え、右下奥歯へのインプラント治療を早期に進める計画を立案いたしました。

【コラム】抗血栓薬(血液サラサラのお薬)とは
抗血栓薬とは、血管の中に血栓(血の塊)ができるのを防ぎ、血管が詰まることで起こる病気を予防するためのお薬です。
主に、心房細動などの不整脈がある方、脳梗塞や一過性脳虚血発作を起こしたことがある方、心筋梗塞や狭心症の治療を受けた方、心臓の血管にステントを入れている方などに処方されます。抗血栓薬には、血小板が集まるのを抑える「抗血小板薬」と、血液が固まる働きを抑える「抗凝固薬」があります。病気の種類や治療歴によって、使用する薬が異なります。

 

3. 治療の流れ

  • ①事前の診断と手術用ガイドの作製
    口腔内スキャナーであるTRIOSを用いて、患者さんのお口の中をスキャンしました。
    取得したスキャンデータとCT画像を合成したうえで、WaxUPを行いました。
    その診断データをもとにインプラントの配置を設計し、計画通りの位置へ埋入するための手術用ガイドを作製しました。これにより、次回の来院時に手術を行う準備が整いました。
  • ②インプラント埋入手術
    前回の設計と作製した手術用ガイドを用いて、右下奥歯の部分にインプラントを埋入する手術を行いました。
  • ③治癒期間と仮歯の装着
    手術後は、インプラントと周囲の骨が結合するまで8週間待ちました。
    骨結合を確認した後、仮歯を装着し、噛み合わせや歯肉の形態を細かく整えていきました。
  • ④最終的な被せ物の装着
    約1ヶ月間、仮歯を使用していただき、状態に問題がないことを確認しました。
    その後、最終的な型取りを行い、セラミックの被せ物を装着して一連の処置を終了しました。

【コラム】TRIOSとは
お口の中を小型カメラでスキャンし、コンピュータ上で立体的なデジタルデータを作成する装置です。

【コラム】WaxUPとは
歯の模型上でワックスを使用して、最終的な歯の形や噛み合わせを立体的にシミュレーションする工程です。

 

4. 治療のポイント

①抗血栓薬(血液サラサラのお薬)服用における全身管理と医科連携
患者さんは抗血栓薬(血液サラサラのお薬)を服用されていました。

抗血栓薬を服用していると、抜歯やインプラント手術などの外科処置を行った際に、止血に時間がかかることがあります。一方、自己判断で服用を中止すると、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす危険性が高まる可能性があります。そのため、歯科治療を受ける際は、服用している薬を歯科医師に伝え、必要に応じて処方元の医師と連携しながら治療を進めることが大切です。

インプラント治療は外科処置を伴うため、お薬の影響によるリスクを十分に考慮する必要があります。そこで、事前の全身管理を行い、医科の主治医と対診を行いました。
主治医との連携により、お身体の状態を正確に把握し、治療が可能であると判断したうえで処置を進めたことが、今回の治療における重要なポイントです。

②将来のリスクを見据えた治療のタイミング
将来的に骨粗鬆症の治療が始まり、ビスホスホネート製剤やデノスマブなどの骨吸収を抑える薬を使用することになった場合、インプラント手術後の創部や骨の治癒に影響を及ぼす可能性があります。

また、頻度は高くありませんが、外科処置をきっかけとして顎の骨が壊死する「薬剤関連顎骨壊死」を発症するリスクもあるため、薬の種類や使用期間、全身状態によっては、インプラント治療を慎重に検討する必要があります。
そのため、骨粗鬆症治療薬の服用が始まる前で、お身体の状態が安定している時期にインプラント治療を受けることをご選択いただきました。将来的な健康状態や服薬状況の変化を見据え、医科とも連携しながら治療のタイミングを検討できたことがポイントです。
なお、骨粗鬆症の方でも、一律にインプラント治療ができないわけではありません。薬の自己判断による中止は骨折リスクにつながる可能性があるため、休薬を含めた判断は処方医と歯科医師の連携が必要です。

③デジタル技術を応用した治療計画
TRIOSによるスキャンデータとCT画像を合成し、三次元的なデータに基づいた設計を行いました。さらに、その設計に基づく手術用ガイドを作製したことで、計画通りの位置へインプラントを埋入することができました。

 

5. 治療後・予後

5ヶ月間の治療期間を経て、右下奥歯のインプラント治療が終了しました。
仮歯の段階で噛み合わせや歯肉の形態をしっかりと調整したため、最終的なセラミックも口腔内の状態に適合しています。 

今後は、インプラントを長持ちさせるため、定期的な経過観察とメンテナンスを行っていきます。
当院では、患者さんの全身状態や将来のリスクを考慮し、医科とも連携しながら、お一人おひとりに合わせた治療計画をご提案しています。 歯の欠損やインプラント治療でお悩みの方は当院へご相談ください。

監修:州デンタルオフィス
白土 州(院長 / 10studyClub 理事)

  • 福岡歯科大学 卒業
  • 九州歯科大学附属病院 口腔インプラント科
  • 日本口腔インプラント学会会員
  • 日本顕微鏡歯科学会会員

州デンタルオフィス 公式サイト

州デンタルオフィス 公式Instagram

関連記事

最近の記事
  1. 【インプラント症例】80代女性「ブリッジが維持できなくなった」高齢でインプラント治療を行った症例
  2. 【インプラント症例】左上5番 抜歯即時インプラント|30代男性
  3. 【インプラント症例】20代 女性「根管治療後も不快な症状が続く」下顎奥歯へのインプラント治療