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インプラント症例

【インプラント症例】20代 女性「根管治療後も不快な症状が続く」下顎奥歯へのインプラント治療

本記事には、手術中の様子を写した写真(出血や切開箇所など)が含まれます。苦手な方や体調の優れない方は閲覧をお控えいただくか、十分にご注意ください。

項目 内容
治療内容 下顎奥歯へのインプラント治療
年齢 20代
性別 女性
期間 5ヶ月
費用(税込) 53万3,500円(10年保証つき)
リスク・副作用 ・外科手術が必要です。
・下歯槽神経までの距離が近接しています。

1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)

20代の女性の患者さんです。これまで何度も根管治療を繰り返してきたものの、なかなか症状が消えないというお悩みでご来院されました。これ以上の再発を防ぎ、長期的に安定して噛めるお口の環境を取り戻したいという強いご希望をお持ちでした。

2. ご来院時の状態と診断

ご来院時、対象の歯には何度も根管治療が施されていましたが、不快な症状が継続していました。当院の歯内療法専門医が診察を行った結果、該当する歯は長期予後が厳しい状態であると診断いたしました。

患者さんには、再度リスクを承知の上で根管治療にチャレンジする選択肢と、該当する歯を抜歯してインプラント治療を行う選択肢の2択をご提示いたしました。患者さんと話し合った結果、将来的な口腔内環境の維持を考慮しインプラント治療を選択されました。

3. 治療計画

治療全体の流れとして、まずは原因となっている歯の抜歯を行います。抜歯後2ヶ月が経過した段階で、顎の骨の状態を確認するためにCT撮影と光学印象を実施します。当院の特徴として、歯科技工士との強固な連携が挙げられます。

  1. ①抜歯・治癒期間
    まず、原因となっている歯の抜歯を行います。抜歯後は顎の骨や歯ぐきの回復を待つため、約2ヶ月の治癒期間を設けました。
  2. ②CT撮影・光学印象
    治癒期間終了後、顎の骨の状態を確認するためにCT撮影を行います。また、光学印象によってお口の状態をデジタルデータとして取得します。
  3. ③サージカルガイドの作製
    光学印象で取得したデータとCT画像をもとに治療計画を立案します。歯科技工士がこれらの情報をもとにプランニングを行い、埋入位置・角度・深さを反映したサージカルガイドを作製します。これを活用することで、計画に基づいたインプラント埋入を行いやすい環境を整えます。
    また、下顎奥歯のインプラント治療で注意が必要なのが下歯槽神経です。下歯槽神経とは、下顎の骨の中を通る神経で、下唇やあご周辺の感覚に関わる重要な神経です。インプラント治療では、事前にCT撮影を行って神経の位置を確認し、その位置関係に配慮しながら治療計画を進めます。特に下歯槽神経に近接する症例では、CT画像による診査・診断とサージカルガイドを活用しながら処置を行います。
  4. ④インプラント埋入
    作製したサージカルガイドを使用してインプラント体を埋入します。
  5. ⑤上部構造(被せ物)の装着
    埋入後は約2ヶ月の治癒期間を設け、骨への固定状態を確認します。その後、最終的な上部構造(被せ物)を作製・装着し、治療終了となる約5ヶ月の治療計画を立てました。

【コラム】光学印象とは
お口の中を小型カメラでスキャンし、コンピュータ上で立体的なデジタルデータを作成する装置です。従来の型取りのような不快感が少なく、お口の状態をデジタルデータとして取得できるため、被せ物の製作に活用されています。

【コラム】サージカルガイドとは
インプラント手術の際に、事前の計画に沿った位置・角度・深さへの埋入を補助するために、歯科技工士が作製する手術用の補助装置のことです。

4. 治療時(手術当日)

手術当日を迎えるにあたり、事前に口腔内のクリーニングを行い、お口の衛生環境が良好な状態であることを確認した上で手術へと移行しました。

手術は事前に歯科技工士が作製したサージカルガイドをお口に装着して進めました。

事前計画に基づき、下歯槽神経との位置関係に配慮しながらインプラント体を埋入しました。サージカルガイドを使用することによって、手術中の位置のズレを抑えながら、事前の計画に沿って処置を進められたことが本症例のポイントです。


5. 治療後・予後


インプラント体の埋入から2ヶ月後、顎の骨への固定が確認できました。その後、歯科技工士が作製した最終的な上部構造(被せ物)を装着し、治療は終了となりました。治療後の経過は良好で、患者さんからは「しっかり噛めるようになった」とのお声をいただいています。

今回の患者さんは20代とお若いこともあり、今後長期にわたってお口の健康を維持していくことが重要なポイントでした。歯を1本失った場合の治療法には、ブリッジや入れ歯、インプラントなど複数の選択肢があります。その中でインプラント治療は、周囲の健康な歯を削る必要がないため、残っている歯への負担を抑えられる可能性があります。

患者さんと十分に相談を行った結果、将来的なお口全体の健康維持も考慮し、インプラント治療を選択されました。今後も定期的なメンテナンスを継続しながら、良好な口腔内環境の維持を目指していきます。

当院では、専門医の診断力と歯科技工士の技術連携により、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせたインプラント治療をご提案しています。何度も根管治療を繰り返して悩んでいる方や、歯を失った後の治療法についてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

監修:州デンタルオフィス
白土 州(院長 / 10studyClub 理事)

  • 福岡歯科大学 卒業
  • 九州歯科大学附属病院 口腔インプラント科
  • 日本口腔インプラント学会会員
  • 日本顕微鏡歯科学会会員

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