本記事には、手術中の様子を写した写真(出血や切開箇所など)が含まれます。苦手な方や体調の優れない方は閲覧をお控えいただくか、十分にご注意ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 治療内容 | インプラント治療 |
| 年齢 | 60代 |
| 性別 | 女性 |
| 期間 | 5か月 |
| 費用(税込) | 533,500円(10年保証つき) |
| リスク・副作用 | ・外科手術に伴う痛みや腫れが生じる場合があります。 ・日々のケアが不足するとインプラント周囲炎に罹患するリスクがあります。 |
1. 患者さんのご紹介(主訴・お悩み)
60代女性の患者さんです。通院されていた歯医者で定期的なメンテナンスを受けられていたものの、右下の奥歯について、突然「保存が難しい」と言われたため、当院に相談に来られました。また、インプラント治療を受ける場合には、治療について十分に相談したうえで検討したいというご希望がありました。
2. ご来院時の状態と診断
右下の一番奥の歯を確認したところ、歯の根が割れており、歯を残すことが難しい状態でした。診断は「歯根破折」です。
歯根破折とは、歯の根の部分にひびや割れが生じた状態を指します。破折した位置や範囲などによって対応は異なりますが、歯を保存することが難しい場合には抜歯が必要になることがあります。抜歯後に歯を補う方法の一つがインプラント治療です。
今回の患者さんは、抜歯する歯が治療時まで残っていたことに加え、骨の状態を確認した結果、抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」という方法を検討できる状態と判断しました。
一般的なインプラント治療では、抜歯後に一定期間を置いてからインプラントを埋入する方法があります。抜歯即時埋入が適応できるかどうかは、抜歯する歯の周囲の骨や歯ぐきの状態などを確認して判断する必要があります。

【コラム】抜歯即時埋入とは
抜歯即時埋入とは、抜歯を行った際に、その部位へ同時にインプラントを埋入する方法です。抜歯後に期間を置いてから埋入する方法と比べ、治療期間や外科処置の回数を抑えられる場合があります。ただし、すべての症例で選択できるわけではありません。
3. 治療の流れ
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- ①口腔内のスキャンと治療計画
まず、TRIOSを使用してお口の中をスキャンしました。そのデータとCT画像を組み合わせ、治療後の歯の形を想定したワックスアップを行いました。これらの情報をもとにインプラントの配置を設計し、手術時に使用するサージカルガイドを作製しました。 - ②抜歯とインプラント埋入
作製したサージカルガイドを使用し、事前に立てた計画に沿って手術を行いました。今回は右下の一番奥の歯を抜歯し、そのタイミングでインプラントを埋入しました。
- ①口腔内のスキャンと治療計画

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- ③骨との結合の確認と仮歯の装着
インプラント埋入後は8週間経過した時点で、骨との結合を確認しました。その後、仮歯を装着して噛み合わせを確認するとともに、歯ぐきの形態を整えました。
- ③骨との結合の確認と仮歯の装着

- ④最終的な被せ物を装着
仮歯を約1か月使用した後に最終的な型取りを行い、セラミックの被せ物を装着して治療終了となりました。
【コラム】サージカルガイドとは
サージカルガイドは、事前に立てた治療計画を手術時のお口の中で確認するために使用する装置です。インプラントを埋入する位置や方向などを計画に沿って確認しながら処置を進めるために用います。
4. 治療のポイント
- ①抜歯と同時にインプラントを埋入
今回は、抜歯する歯が治療時まで残っており、周囲の骨の状態も確認したうえで、抜歯即時埋入を選択しました。抜歯とインプラント埋入を同じタイミングで行うことで、抜歯後に期間を置いて改めてインプラント埋入手術を行う方法と比べ、治療期間や外科処置の回数を抑えられる場合があります。 - ②事前の計画に基づいてサージカルガイドを作製
今回は、口腔内のスキャンデータとCT画像をもとにインプラントの位置や角度を設計し、その計画に基づいてサージカルガイドを作製しました。抜歯即時埋入では事前に位置や方向を検討しておくことが重要なため、サージカルガイドを使用し、あらかじめ設計した位置に沿ってインプラントを埋入しました。 - ③仮歯で噛み合わせと歯ぐきの形態を確認
インプラントと骨との結合を確認した後、すぐに最終的な被せ物へ移行するのではなく、約1か月間仮歯を使用しました。この期間に噛み合わせを確認し、歯ぐきの形態を整えたうえで、セラミックの被せ物を装着しました。
5. 治療後・予後


約5か月で、最終的な被せ物を装着し、治療を終えました。
治療終了後も定期的なメンテナンスのために来院されており、継続して経過を確認しています。
インプラントは、被せ物を装着して治療が終了した後も定期的な管理が必要です。インプラント周囲の歯ぐきの状態や噛み合わせなどを確認し、お口の中の状態に応じてメンテナンスを継続することが大切です。
歯を残すことが難しいと言われた方、抜歯後のインプラント治療を検討している方は、州デンタルオフィスへご相談ください。
監修:州デンタルオフィス
白土 州(院長 / 10studyClub 理事)
- 福岡歯科大学 卒業
- 九州歯科大学附属病院 口腔インプラント科
- 日本口腔インプラント学会会員
- 日本顕微鏡歯科学会会員

